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まず、貴社におけるEC事業の役割は何でしょうか。
また、ECと言っても目的は様々です。
取引形態はどのようなものでしょうか。
さらに運営体制も企業によって異なります。
実は、これらの前提によって追うべき経営指標は大きく変わります。
物販型ECを例にすると、まず小売業としての経営指標があります。
売上、粗利、営業利益。
そしてECサイトはWebサイトでもあるため、訪問者数や転換率(CVR)といったアクセス解析指標も存在します。
さらに、
など、顧客行動や広告に関する指標も加わります。
「KGI(重要目標達成指標)」や「KPI(重要業績評価指標)」という考え方に沿って、これらの数字を整理されている企業も多いでしょう。
私自身も長年この数字を見続けてきましたし、現在も原則として設定しています。
数字がなければ、チームや担当者が目指す方向を共有することが難しいからです。
ただ、その一方で感じていることがあります。
それは、
数字の本質を決めているのは、数字そのものではない
ということです。
私は、その本質は「商品価値」と「接客力」にあると考えています。
AIが様々なことをしてくれる時代になりました。
それらしい分析も、それらしい目標設定も、以前より簡単に作れるようになるでしょう。
しかし、そこには大切な前提があります。
商品が纏っている価値。
ブランドとしての価値。
満足感としての価値。
時間を生み出す価値。
そして、その商品がどのようなお客様に向けられ、どのような役割を担っているのか。
例えば、
同じ「売る」という行為でも、提供している価値はまったく異なります。
もう一つは接客力です。
接客力というと問い合わせ対応を思い浮かべるかもしれません。
しかしECにおける接客力はもっと広いものです。
サイトの使いやすさ。
商品ページの分かりやすさ。
メールやSNSでのコミュニケーション。
配送品質。
梱包。
商品がお客様の手元に届いた時の印象。
私は、これらすべてを含めて、
「どこまでお客様に気を配れているか」
だと考えています。
Amazonで注文すれば翌日に商品が届く。
そんな便利な時代になりました。
大手ECモールの競争は今後もさらに激しくなるでしょう。
そのような状況の中で、世の中のECサイトが同じ指標だけを追い続けることに、本当に意味はあるのでしょうか。
売上やROASを追うことは大切です。
しかし、それ以上に大切なのは、
「私たちの商品における経営指標は何か」
「私たちの接客における経営指標は何か」
を考えることではないでしょうか。
ぜひ、
「私たちの商品と私たちの接客における経営指標は◯◯である」
という、自社ならではの答えを導き出していただきたいと思います。