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EC業界でも最近では「AI活用」の話が世の中を席巻しています。
そもそも「活用」とは何でしょうか?
「活用」の本質は、対象の性質や強みを深く理解し、状況に合わせてその価値を最大限に引き出すことにあります。
特徴を活かして新たな価値を創る行為であって、目的は成果を最大化することです。
要するに、「使うだけ」では「活用」ではないということです。
AIという便利なツールを使って、質問に答えてもらったり、文章を作ったり、調査してもらったり、集計してもらったり、資料を作ってもらったり、コーディングをしてもらったり、画像や動画を生成したり……。
EC業界でも、さまざまな仕事や業務を短縮できるようになりました。
仕事が短縮されることで余剰時間が生まれていることは事実だと思います。
でも、一度俯瞰して考えてみてください。
それは本当に「活用」でしょうか?
作業や自分が考える行為を、AIにただ置き換えることだけが目的になっていないでしょうか?
私は、置き換えるだけでは「活用」ではないと考えています。
そもそも組織では、一定の業務が属人化されないように、手順やデータをある程度共有していると思います。
また、個人で行う業務でも、複数人で行う業務でも、組織で行った仕事の成果は会社にとっての「資産」です。
だからこそ、その成果はできる限り共有し、次の仕事に活かせる状態にしておくべきです。
AIの活用も同じです。
活用とは「これまでの資産を使って、今以上の成果を上げること」にあると思います。
では、なぜ「活用」まで至らないのでしょうか?
私は、仕事の整理の仕方に課題が潜んでいると考えています。
「人」でも「AI」でも、業務をつくるためには、その業務の前後関係が非常に重要です。
何のために行うのか。
何をもとに判断するのか。
誰がどこまで行うのか。
その成果を次にどうつなげるのか。
そのためには、例えば次のような要素が整理されていることが不可欠です。
なかでも大事なのは、「優先順位」と「しないこと」を明文化することだと思います。
実際には、必要性の低い業務を惰性で続けている可能性もありますし、やり方そのものが古く、変えた方が良いケースもあります。
また、実際にはうまく運用できている作業ほど、「今のやり方で問題ない」と考えてしまい、AI活用に向けた発想へ切り替えられないのも事実です。
だからこそ、仕事を整理するなかでは「言葉」を統一することも重要です。
例えば項目の呼び方を統一する。
ファイル名や記述方法を分かりやすくする。
データを誰が見ても理解できるようにする。
こうした一見地味な整理整頓が、AIを活かすための土台になります。
「皆が分かりやすく仕事を整理する」ことができていれば、そこから新たな価値がきっと生まれるはずです。
もちろん、その整理をするプロセス自体にAIを使うのも有効な方法です。
AIを導入する前に、まず仕事を整理する。
何のための仕事なのか。
何を残し、何をやめるのか。
どんな成果を目指すのか。
それが整理されて初めて、AIは単なる「便利な道具」から、仕事の価値を高める存在になるのだと思います。
AIを活かせる会社ほど、実はAIのことより先に、仕事そのものを整理しているのではないでしょうか。